【初心者向け】現金保有の落とし穴──安全資産の「リスク」に気づいていますか?

原則

現金は安全な資産だと考えられがちです。
しかし、物価高になりつつも収入は増えない現在、
または低金利環境下(日本銀行の金利のお話)では、
その「安全性」は幻想にすぎないと言えるでしょう。

 

この記事を読むあなたは現金の以外の資産、株や投資信託等を持ったことがありますか?
もし無ければ、本記事を読んだ後に少しでも挑戦してみようと思えるように、
少しお手伝いができるかもしれません。是非読んでみてください。

まずは結論:現金は「見えにくいリスク資産」

現金は価格変動がないため、つまり1万円は10年後も20年後も1万円なので、
一見するとリスクがないように見えますが、
インフレという商品価格の継続的な高騰等よって1万円で買えた商品が2万円になるように、
実質的に価値が下がる出来事が起きます。

また超低金利による実質利回りのマイナス(銀行にお金を預けても、もらえる利息が少なくて、
物の値段が上がる分をカバーできないので、預けているお金の価値が目減りしてしまう状態)
も起きます。

機会損失(もし投資等していれば得られたであろう利益を失うこと)など、
複数のリスクが潜んでいます。

現金のリスクを学び行うことで、資産を守り増やすことへ繋げられるようになります。
それでは細かく見ていきましょう。

目次

現金保有のリスクとは?

1. インフレによる実質価値の低下

年2%のインフレが10年間続けば、現金の価値は約18%減少します。
つまり、100万円の現金は実質的に82万円程度の価値しか持たなくなるのです。

2. 超低金利環境の影響

現在の日本では、普通預金の金利は年0.001%程度。
これは実質ゼロに等しく、インフレ下では実質的に「マイナス利回り」となります。

つまり、銀行にお金を預けても、もらえる利息が少なく、物の値段が上がる分をカバーできないので、預けているお金の価値が目減りしてしまう状態ということです。

3. 機会損失のリスク

現金で保有している資金は、株式や債券、不動産などの成長資産に投資されていれば得られたであろうリターンを逃しています。



S&P500という、米国の日経平均株価のようなものでは、10年間の平均リターンは10.2%だそうです。
投資にもリスクは存在しますが、10年前に100万円を投資して複利で運用すれば、約2.6倍、264万円になっていた計算です。この金額を得られなかったこと等が機会損失と呼ばれます。



ちなみに、0.01%の金利(銀行に預けた場合)では、100.1万円 つまり1000円増えるだけです。

これは「機会損失」という、見えにくいコストです。

現金リスクへの対応策

1. 資産の分散運用

生活防衛資金を除いた、資産としての現金は必要最低限にとどめ、
残りはリスク許容度に応じて(どのくらいのリスクまでなら我慢できるか)、
株式・債券・投資信託など(要するにお金を増やしてくれるもの)へ分散投資することが基本戦略です。

2. 流動性と収益性のバランスを取る

生活防衛資金(半年〜1年分の生活費)は現金で確保し、
それ以上の余剰資金は運用に回す判断が合理的です。

3. 定期的なポートフォリオ(投資先)の見直し (必要に応じて)

インフレや市場環境の変化に応じて、資産配分を見直すことが
中長期的なリスク管理につながります。
ただし、投資先の見直しをあまりせずにほったらかしにできる投資信託等もあります。
そのような銘柄の方が長期投資には向いているとも言えます。

今すぐ始められる行動

  • 持っていなければ、証券口座を開設しましょう。(筆者はSBI証券を使っています。)
  • 自身の資産の「現金比率」を確認する(100%ならば、1万円を投資してみると投資に関心が出るのでオススメです。)詳細は別途記事準備中。
  • 生活防衛資金を明確に区分する(余剰資金がどのくらいあるのかを明確にしましょう。)
  • 余剰資金をインフレ耐性のある資産へ投資する(とりあえずここに1万円勉強と思って入れてみましょう。)
  • 少額からでも積立投資(例:NISA等で毎月定額で投資してみるなど)を検討する

関連記事・参考リソース

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